宗祖法然上人800回大遠忌

法然上人を歩く旅から


 

第3回 林野ー美作土居 15km


山あいの街(平田・北原地区)

 平成19年3月11日。前日からの雨天、危ぶまれた天気も朝方には青空が時折のぞくまでに回復。バス組は午前7時半に京都駅八条口を出発。時折時雨る中国自動車道を西に向かう。兵庫県の山間部に入ると雪が舞い、吹きつける強風の音がバスにこだまする。しかし、林野に近づくと青空が拡がり陽も差し始めて一同はひと安心。バスは10時前に林野の「道の駅」に到着し、一行は買い物をしたり早めの昼食を済ませたりして、林野駅に向かう。11時前には現地集合組も到着し、「法然上人を歩く旅」の参加者37名が集まる。顔なじみの方々が3カ月ぶりの再会に挨拶を交わす。
 一行は地図・行程表・資料(出雲街道の見所)を受け取り、駅舎をバックに記念撮影。11時きっかりに林野駅を出発。

 天気は晴。気温10度。しかし冷たい風が吹き抜け体感温度は10度以下、寒い。梶並川の橋を渡ると林野の町並みが続く。近くには後醍醐天皇ゆかりの笠懸の森があるが、立ち寄ることなく一路道を南下する。歩くこと25分、道は東に向かって直角に曲がり、林野の古い町並みに入る。大銀杏のそびえるお宮を過ぎて吉野川沿いにさらに東進し、海内を過ぎて歩くこと一時間、平田地区に到着し、ここで最初の休憩をとる。時折、青空を流れ過ぎる雪雲から風花が舞い落ちる。

 大きく蛇行する吉野川に沿って北原を過ぎ国道に入る。途中で梅の花が咲き競う「しいたけ園」に立ち寄り、ほのかな香りのしいたけ茶のお接待にあずかる。平福からいったん吉野川の土手道を歩き、再び国道へ。西ヶ市で姫新線の踏切を渡りさらに東に進む。川北の道沿いに大きなお寺があり、お参りに向かわれるご住職とおぼしき方が一行の旗に気付かれ、丁重に会釈を交わす。
  林野を出て2時間半、国道沿いの空き地にて第三回目の休憩をとる。ここで遅れて来られた方が合流し一行は38名に。美作江見駅を過ぎて江見の街に入る。昔の街道が通る杉坂峠が目の前に迫り、道も鍵型に曲がる。杉坂峠は播磨と美作の国境で往時は交通の要衝として関所が設けられ、いまも地蔵堂や石碑があるが、一行は北側の国道に沿って峠を迂回して南下する。なだらかな丘陵地のひろがる上福原に出て山家川沿いの田んぼ道をのんびりと歩く。空も晴れ渡り、黒く輝く屋根瓦に白壁の農家が遠くに近くに眺められ、また路傍には花をつけた梅の木が点在し、しばしの間のどかな田園風景をたのしむ。ゴールまであと約2キロ。

 15時5分美作土居駅到着。全員無事踏破、平均時速約5キロの健脚でした。今回は冬と早春の山里風景を同時に楽しめた旅でした。

 なお、次回は5月13日(日)JR美作土居駅からJR播磨徳久駅まで、18.5kmの旅の予定。ご期待ください。(事務局 結城記)


林野駅前にて記念撮影


林野の旧市内を行く


平田を目指し吉野川沿いを行く

花菜の咲く北原あたり

平福あたりの土手道を歩く

西ヶ市の踏切を渡り
上福原の山家川沿いを進む

美作土居をめざして
 
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