“涅槃”とは元来迷いのなくなった境地をさす言葉ですが、釈尊の入滅をさす言葉としても用いられます。インド各地を巡歴し、多くの人々を教化されたお釈迦さまは、クシナガラの沙羅双樹の下で、頭を北に向け右脇を下に、右足の上に左足をかさねて横たわり、夜半、 弟子たちに最後の教戒をしたのち涅槃に入られました。それは2月15日、80歳のことです。このご入滅の日、涅槃図を掲げて偉大な釈尊を偲ぶ法会を“涅槃 会”といいます。-中村 元著「佛教辞典」-
また、永観堂においてこの日は特別な日でもあるのです。今から約900年前の2月15日の払暁、中興の祖、永観律師が本堂において念佛行道中、いつの間 にか阿弥陀さまが壇上から降りて律師とともに行道されました。驚いた律師は思わず足を止められました。すると先を歩いておられた阿弥陀さまが振り返られ、 「永観、おそし」と申されたということです。「みかえり阿弥陀さま」の振り返りは、私たち往生を願うものを極楽浄土へ導こうとされる慈悲深いお姿なのです。
この永観律師のご感得を追体験しょうというのが2月14日-15日に行われる「みかえり念佛行道会」という当山の行事です。この日は檀信徒、一般の方など多くの人々が参加され、参籠されます。 みかえり念佛行道会はかなり昔から行われていたようですが、一時期中断され、昭和60年に再開されて現在に至っています。